【ギア紹介】5か月間毎日Naturehikeのコットで寝てみたのでレビューします
みなさんはキャンプで寝るときはどのようなスタイルでしょうか?
だいたいみんな最初はマットにシュラフで寝ていたと思いますが、人はだんだん贅沢を求めるようになる生き物で、さらに快適な眠りを求めるようになっていくものだと思います。
かくいう僕もその一人でコットが気になり始め、買ってしまいました。
ということで今回はHelinoxの完全コピー品として有名なNaturehikeのコットを買ってみて5か月ぐらい寝てみたので、使ってみた感想をレビューしてみたいと思います。
この記事はどんな人向け?
・単純にコットに興味がある人
・Helinoxのコットは気になるけど、高くて手が出ない人
・Naturehikeのコットは気になるけど、品質が気になる人
目次
なぜNaturehikeのコットを選んだのか?
まずなぜネイチャーハイクのコットを選んだかですが、やはり一言でいうと「ヘリノックスのコットが欲しいけど手が出なかったから」というところに尽きます。
なぜヘリノックスのコットが良かったかというと、寝心地などもありますが「ハイ・ローの切り替えがしたい」というニーズがあったからです。
というのも、僕が使っているテントはモンベルのステラリッジテント2型とテンマクデザインのパンダTC+なのですが、前者はローコット、後者はハイコットが適しているんですよね。
ステラリッジテントはこのように本体とフライシートが別売りされていて、レインフライ、スノーフライなど用途に分けて使い分けられる山岳用のテントです。(さらにいうとグラウンドシートも別です。)
なので、本当はそもそもコットを入れるようなものでもないのですが、軽量性からキャンプツーリングやソロキャンでも人気があります。
キャンプツーリングで使うときにはやっぱりコットで快適に寝たいじゃないか!ということなんですが、このステラリッジテントにコットを入れるとしたらやはりローコットでないと無理かなと思います。
一方、パンダTC+はパンダTCの後継でスカートがついたソロ向けのワンポールテントです。
形や寸法はパンダTCと同じなので、サイズ感などご存じの人は同じと思ってもらえばよいと思います。
パンダTCをワンポールシェルターにしてコット寝をするのにはまぁローコットでもいいんですが、個人的にはハイコットのほうが自分のイメージに合うなというのがあったんですよね。
そしてハイコットが良かったもう1つの理由は家で使いたかったというのがあったからです。
理由としてはけっこう稀だとは思うのですが、ちょうど妻が妊娠していて広くベッドを使わせたかったというのがありました。
他にベッドは当然ないので、僕は床で寝るわけですが普通に体が痛かったので、キャンプ用のコットも欲しいし、これにかこつけて買っちゃえというのが実際のところですね。
ということで、とにかくハイ・ローが切り替えられるコットがよかったわけです。
ちなみにハイ・ローが切り替えられるコットというのはそんなにたくさんはなく、それなりに選択肢が狭まってきました。
僕調べだと皆さんご存じヘリノックスか、パチノックスで有名なネイチャーハイクか、クオルツの2WAYライトビームコットかという感じになりました。
(もう少し見落としているモデルがあるかもしれませんが、むしろあれば教えてほしいです!)
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ブラックアウト コヨーテタン グリーン レッド |
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グレー |
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これらの比較をするべくスペックを並べてみると、数字上は非常によく似ているのが分かります。
一番違うのは幅と重量ですかね。あとはQualz(クオルツ)のローモードが若干高いかなぁというぐらいです。
まず幅については、僕はその場で寝返りを打つという特異体質(?)なので、正直そこまで気にしていませんでした。
どちらかというとその場で寝返りを打つときに体を持ち上げて回ってその場に下りるみたいな感じになるので、耐久性のほうが気になります。
重量はもちろん軽いに越したことはないですが、このレベルならどれもクリアです。
その他はサイズと耐荷重ですが、僕の体格が180cm、70~75kgぐらいなので、これもとりあえず条件を満たしています。
あとは
- ハイ・ローの切り替え機構
- 使い心地(沈み込み具合、軋み音など)
- 耐久性
などが気になるポイントですが、これらはある程度使ってみないと分からないなと思い、最後は結局安いやつという感じで選び、ネイチャーハイクになりました。
実際に開封して使ってみた
組み立てなど写真多めでレビューしたいと思います。
内容
今回Amazonで購入しましたが、梱包はダンボール+簡単なビニールという感じで届きました。
そして内容物を確認してみると、
- コットの布部分
- メインポール×2
- 足の部分×3
で、特に工具などはなくこのままキャンプに持っていけばいいという内容でした。
絵もほとんどHelinoxを完コピ
マニュアルは入っていませんが、コットの布の裏に描いてあり、英語ですが絵を見れば問題なくわかる感じなっていました。
バラで説明書がついていると保管に困ったり肝心な時に見つからなかったりしますが、直接布に描いてあるのはいい工夫だと思いました。
と、思ったら本家のヘリノックスからこの仕様みたいですね。
ここまで忠実にパクるとはおそるべしネイチャーハイク…。
機構・組み立て
機構を確認しながら組み立てをしていきたいと思います。
コット布にメインポールを通す
まずメインポールをつなげてそれをコット布に通します。
奥まで入れるとストッパーみたいにひっかけられるので引っかけます。
これをしないと使っているうちにポールが抜けてきてしまいます。
脚をつける
足の部分を組み立てますが、ここが唯一にして肝心なポイントです。
組み立て自体はショックコードでつながっているのでつなげるだけですが、必ず上が凸になる向きで組み立てるようにします。
問題は逆向きでも普通にはまってしまうところですね。気を付けてください。
ちなみに最新の2020年モデルはショックコードでなくなり、差し込むようになっていて、よりヘリノックス仕様になっているようです。
次にコット本体に足を取り付けます。
ストッパーみたいなところはまだ起こしたままでつけて大丈夫です。
そして最後にここの取っ手のようなものをはめ込みます。
男性なら問題ないと思いますが、ここがなかなか力のいるところで、写真のような指2本では無理だと思います。
利き手で握力測定のような感じで力強く握りこみましょう。
女性の人だとここがかなり厳しいかもしれません。
女性のソロキャンパーの場合は絶対に事前に組み立てられるか確認したほうが良いと思います。
同じ要領で足を3か所装着したら完成です!
脚をはめるところで手こずらなければ5分もかからないと思います。
が、手こずるとそこから先に進めなくてつらいことになります。
使用感
妻が妊娠していたこの5か月間ほど、毎日コット寝を続けてみたので(そして出産後も昼夜シフトで育児をするためコット寝継続中)、事前に気になっていた以下の点についてレビューしたいと思います。
- ハイ・ローの切り替え機構
- 沈み込み具合
- 軋み音
- 耐久性
ハイ・ローの切り替え機構
個人的な印象ではハイ・ローの切り替え機構はいまいちでした。
というのも、ショックコードでつながっているため、引っこ抜いた足は別のところに収納することができず、コット下でバラバラ散らばっている感じになります。
しかもローコットを置こうとするときにショックコードで足が差し込まれそうになって、割と煩雑です。
紐などで縛っておいたほうがいいかもしれません。
写真で見るとそれなりに収まっていますが、やはり邪魔といえば邪魔という感じですね。
また、初めからローコットで使うことが分かっているときも余分な足の部分を外して家に置いていくことができません。
まぁショックコードを切ってしまえばいいんですが、せっかくついてるのにそれもなんかなということで一応そのまま使っています。
この辺りは最新の2020年版ではショックコード式でなくなり、よりヘリノックスの完コピ品になっているとのことなので、改良されているようです。
ただ、ショックコードがついているほうが組み立てが楽という人もいると思うので、その辺は好みだと思います。
沈み込み具合
張り具合はけっこう強めで沈み込み具合は少なめだと思います。
沈み込んで包み込まれるというよりは普通にベッドの上に寝てるという感じですね。
ここも好みがわかれるとは思いますが、個人的には大満足なポイントでした。
ローコットモードにして、一番沈み込んでいるお尻のところで写真の程度なので、地面につくこともないですし、沈みすぎて腰が痛いとかも大丈夫ではないかと思います。
また、コットの上にマットを置くと体圧が分散されて沈み込みがさらにマシになります。
冬場は室内とはいえ背中が寒かったこともあり、僕はサーマレストのマットを敷いて寝ていました。
沈み込み軽減とともに寒くなくなり、快適に寝ることができました。
家で使うときは特段マットでなくても毛布などを乗せてみてもいいですね。
沈み込みが気にならない人も夏場以外にキャンプするときは防寒対策にコット+なんらかのマットは必要かなと思います。
軋み音
軋み音は前評判通り、それなりにありました。
コットに乗るときや寝返りを打った時に多少ギシギシいう感じです。
僕はそこまで気にならなかったので、2~3か月は普通にそのまま寝てましたが、改良したのであとで詳細を書きたいと思います。
ちなみにこの軋み音も2020年版では改良しているようです。
耐久性
約5か月間毎日寝ているので、通常のキャンプよりはだいぶハードユースしているかなとは思いますが、2か所ほど壊れました。
使用に支障ないためそのまま使っていますが、いずれも縫製の破れです。
真ん中の足をつけるところの縫製部分 メインポールのストッパーの縫製部分
これら5か月の使用の中で壊れてはいますが、
- 破れたときはコットに乗るときに一点集中気味で乗ってしまった
- 70kgちょいとやや重めな体格
- その場で寝返りを打つときの衝撃にはそれなりに耐えている
などを踏まえるとそこまで耐久性が低いというわけではないかなと思います。
むしろ値段も考えると十分いい仕事をしてくれているかなと思います。
耐荷重は145kgとなっていますが、均一に乗った状態と思いますので、大柄な人は念のため注意するといいかなと思います。
DIYで軋み音を改良
軋み音は要はメインポールとコット布が擦れて音が出ているということなので、そこの滑りを良くするか緩衝用になにかを挟めばいいということになります。
改良法は何通りかネットにやり方が載っており、
- アセテート布テープをメインポールに巻き付ける
- フエルトをメインポールに巻き付ける
などがありますが、フエルトを巻き付ける方法でやってみました。
やってみてですが、アセテート布テープを巻き付けるほうが良かったかもしれないです笑
必要なもの
必要なものは2つ、
- フエルト
- 両面テープ
だけです。
強いて言えばはさみもいりますが、皆さんさすがにお持ちかと思います。
また、フエルトは近くに100均があるようであればそちらで買ったほうが安上がりになるので断然オススメです。
貼る位置を決める
メインポール1本につき足をつけるところが3か所あるので、図の赤枠部と青枠部の全部で8か所巻けるところがあるのですが、今回は面倒なので赤枠部だけ巻くことにしました。
メインポールに両面テープを貼って巻いていく
図のように赤枠1か所につき、3か所ほど両面テープを貼って巻いていきました。
巻き数は適当ですが、1周ぴったりとかだとすぐはがれるので、3~4周ぐらいは巻きました。
そして最後にまた両面テープで留めて終わりです。
僕は最後のフエルトどうしもテープで留めて終わりにしましたが当然はがれやすいので、紐で巻くか縫うかしたほうが賢明ではあります。
コツは全部同じ方向に巻いていくということです。
ねじりながらポールをコット布に差し込んでいく
コット布にメインポールを差し込んでいくときにフエルトはだんだんはがれていくんですが、同じ方向に巻いてあればメインポールをねじを巻くようにねじりながら差し込むことで、はがれを防ぎながら差し込むことができます。
そのために上のコツで書いたように同じ方向に巻いておいたほうがよいです。
ただ、組み立てや解体を繰り返すうちにだんだんはがれてくるのは確実なので、そういった意味でアセテート布テープでやったほうがよかったかなーと思っている次第です。
あまり参考にならなくて恐縮ですが、反面教師として参考にしてもらえたらなと思います。
ちなみに肝心な軋み音のほうはほぼ完全になくなりました。
貼るのをさぼった青枠のところで多少鳴るかなというぐらいですが、それもほぼ鳴らないぐらいです。
従来版と2020年最新版の比較
ここまでいろいろ書いてきましたが、ネイチャーハイクのコットはそれなりにクオリティが高く、値段も考えると満足な品です。
ですが、2020年最新版が出ており、わずかな不満点も解消しているのでそちらも紹介したいと思います。
中国製製品あるあるですが、微妙に違うバージョンが乱立していて、どれがなんだかよく分からなくなっているんで、今回は僕が買ったモデルと2020年最新モデルの2つだけに着目します。
※余談ですが、Amazonで見るとメーカーがHawk Zingとなっているものもありますが、これはNaturehikeの代理店だそうですので、偽物というわけではないみたいです。
ただ、Naturehikeから直接販売もしているので、今回はより確実?と思われるNaturehikeのほうのリンクを貼っておきます。
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カーキ ネイビー ブラック |
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変更点は
- さらに軽量化している
- 軋み音が低減している
- 足が差し込み式になっている
- カラーバリエーションが増えている
などでしょうか。
どれも改悪ではなく改良だなと思うので僕の結論としては、コストアップを許容できるなら2020年最新版のほうがよいと思います。
DIY好きだったり、少しでも安いほうがいいよという人は前モデルがオススメです。
この辺りは家電とかといっしょですね。
おわりに
今回はNaturehike(ネイチャーハイク)のコットについて、実際の使用感も含めてレビューしてみましたが、いかがでしたでしょうか。
Helinox(ヘリノックス)のコットを導入しようと思うと一大決心をする必要があると思いますが、ネイチャーハイクのものならヘリノックスの値段で2,3個買えてしまう勢いなので、家族分揃えてしまうことも夢ではなくなってきますね。
とはいえ、模造品ばかり買っていると本家メーカーが開発費を回収できなくなってしまうので、本当は本家のを買ってあげるのが筋なんですけどね。
なかなか背に腹は代えられないのが苦しいところです。
ネイチャーハイクは物自体はなかなかのクオリティだと思うのですが、よく分からないバージョンがたくさんあって販売で混乱を招いているのが一番もったいないし改善してほしいポイントですので、もし興味を持った人は思ったのと違うバージョンを買わないように気を付けてください。
今回のレビューがみなさんのコット選びの参考になっていれば幸いです!
ヘリノックスのコットについては別記事を書いているのでよろしければご覧ください。
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