【ノウハウ】【ギア】登山における三種の神器の1つトレッキングシューズの選び方!
みなさんはトレッキングシューズは持っていますか?
登山における三種の神器と言われるだけあって、山を登る人ならだいたい持っていると思うのですが、意外と持っていないまま山に登っている人もいます。
実際僕の友人もそうで、一度ランニングシューズで来て足が痛いと言っていたことがあります。
(さすがに今では買いました。)
ただ、トレッキングシューズって基本的には登山のときにしか使わないですし、安いものでもないので、性能や必要性が分からないとなかなか買う気にならないというのも分かります。
そこで今回はトレッキングシューズの基本的な性能から選ぶときのポイントを解説したいと思います。
この記事はどんな人向け?
・初めてトレッキングシューズを買おうとしている人
・買ってはみたけどいまいちだった人
目次
なぜトレッキングシューズが必要か?
まず、根本的になぜトレッキングシューズが必要かと言うところですが、一言でいうと安全を守るためです。
登山は普段の整地された道と比較して、少なからず危険な道を歩くことになります。
そのため、少しでも危険を減らして歩きやすく行きたいというのが当然の発想になります。
氷の上ではスケート靴を、雪の上ではスキー板を、田んぼの中では長靴を、というのと同じように山を歩くにはトレッキングシューズを、ということになります。
求められる性能
では具体的に求められる性能として何があるかですが、主に以下の4つがあります。
- 足首を守る
- 足の裏を守る
- 滑り止め
- 防水・透湿
足首を守る
この性能は基本的にはカット(足首周り)の高さと剛性によって得られています。
ハイカット・ミドルカット・ローカットの3種類があり、足首の保護性能は当然ハイカットが最も高いですが、歩きやすさとはトレードオフとなります。
要は、ハイカットになるほど足首が硬いもので覆われているので足首は捻挫しづらいが、当然通常の関節の動きも阻害されるので歩きづらい、ということです。
そのため、自分の目的と感覚に応じてちょうどいいところを選ぶ必要があるのですが、個人的には間のミドルカットがバランスがいいと思っています。
やはりハイカットだと歩きづらいですし、ミドルカットと言ってもNIKEのスニーカーで言うハイカットぐらいの高さはありますからそれなりに安心感はあります。
逆にローカットだと小枝や小石が靴の中に入りやすくそれも嫌なので、ミドルカットにしているという都合もあります。
足の裏を守る
この性能はソールの厚さと剛性によって得られます。
冒頭に挙げた「ランニングシューズで足の裏が痛い」というのは、ランニングシューズは「薄く曲がりやすく、軽量なソール」を重視して作られている靴だからです。
ランニングシューズは基本的にはアスファルトかトラックを速く走るためのものなので、ソールは軽く、よく曲がる方がいいです。
トレッキングシューズはその真逆で、岩などの凹凸の上を歩く必要があるため、それなりの厚さと剛性が必要になるわけです。
滑り止め
この性能はソールのパターンを工夫したり、素材を部分的に変えたりすることで得られます。
パターンは簡単に言うと、溝を増やして岩などの凹凸を噛みやすくしているイメージで、素材は摩擦係数の高い(滑りづらい)ものを採用したり、部分的に剛性を変えることで凹凸を噛みやすくしているというイメージです。
防水・透湿
この性能は主に素材の性質によって得られます。具体的にはGORE-TEXのようなものです。
GORE-TEXは簡単に言うと、とても小さい穴が開いている生地で、そのサイズが液体の水よりは小さく、水蒸気(気体の水)よりは大きいものです。
そのため、水蒸気(湿気)は通すが、水は通さないという相反する性能を両立することができています。
性能だけで選んでいいの?
ここまでの説明で、トレッキングシューズにはたくさん要求される性能があり、どうやら普通の靴にはなかなかない性能ばかりだぞ、ということがお分かり頂けたかと思います。
ただ、これらの性能を全部満たすものをただ選ぶだけだと、それはただ高いものを選ぶということになります。
実際は求められる上述の基本性能に加えてチェックすべきポイントがあるので、実際に選ぶときのポイントを説明します。
足に合うものを選ぶ
性能も大事ですが、一番大事なのは足に合うものを選ぶことです。
性能以外で見るべき部分の8割がたは足に合うか否かです。
足の形は思ったよりも人種ごと(日本人だと甲高、扁平など)や同じ人種でも人それぞれで違い、根本的に合わないものもあるので、必ず試着が必要です。
このメーカーはこういう特徴だから…など把握したうえで通販で買うなら止めませんが、少なくとも最初の一足は履かないと分からないかなと思います。
ひもかボアシステムかクイックレースか
実は靴には
- 普通のひも靴
- ボアシステム(ダイヤルで紐を締めるタイプ)
- クイックレース(紐を引っ張るだけで結ばなくても締まるタイプ)
の3種類があります。
スノーボードの靴と同じラインナップですね。
スノーボードであれば迷わずクイックレースシステムを進めるんですが、トレッキングブーツだとひも靴をオススメします。
ひも靴を薦めるのは単純に母数が圧倒的に多く、足に合うものがひも靴である確率が高いことと、部分的に締め具合を変えやすいところです。
ひもの締め具合は足の甲のあたり(footの部分)は基本的にキツく締めていていいと思いますが、足首のあたり(ankleの部分)は登りと下りで調整した方がよいです。
ざっくり言うと登りは足首が動くぐらいの緩め、下りは足首もきつめです。
これは下りでは靴の中で足が動いてつま先が当たって痛くなりやすいのでそれを防ぐためです。
こういったフレキシブルな調整がしやすいのがひも靴であるため、ひも靴をオススメします。
デザイン
最後はデザインです。
もちろん自分の気に入るやつを選んでください。
ただ、自分の足に合うことが前提です。
僕も以前、デザインが抜群に気に入ったものがあったのですが、履いてみるとどうしても右足の甲が痛くて断念した思い出があります。
実際は足に合うやつ複数の中からデザインで選ぶか、好きなデザインのメーカーの中から合う靴を選ぶの2択ぐらいになるかなと思います。
オススメモデル
ここまでの説明で分かるように足に合う靴はそれぞれ違うため、一概にどれがオススメとは言えないのですが、一応僕が履いているモデルをご紹介します。
mont-bell タイオガブーツ
既にモデルチェンジしているので、僕が履いているのは旧モデルのものを履いてのオススメにはなるのですが、新型は基本的性能は同じでソールが軽量化しているそうです。
このモデルはミドルカットで足首のホールド感をほどほどにすることで動きやすさを両立しています。
またソールは硬く厚く丈夫に作られており、トレールグリッパーというメーカー独自技術を用いることで滑りづらくなっており、素材にはGORE-TEXが使われることで高度に防水・透湿の両立が実現されています。
今のところこの靴を履いて、ケガなし、滑りなし、濡れなしなので、非常に満足しています。
また、僕が履いているのはタイオガブーツ Men’sですが、Women’sもありますし、メンズワイド、ウィメンズナローもあるので、比較的いろいろな足型の人に対応できるのもオススメできるポイントの1つです。
ちなみにデザインは気に入ったけど、足に合わなかったのはSALOMONの靴でした。
(買わなかったので名前は忘れてしまいました…。)
おわりに
今回は登山における三種の神器の1つであるトレッキングシューズの必要性、性能、選び方を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
登山靴を選ぶのもなかなか奥が深いことがお分かりいただけたのではないかと思います。
いざ山に入ればトレッキングシューズ次第で安全性が変わってきますので、じっくりと納得のいくものを選んでもらえればと思います。
他の三種の神器についてはこちらをご覧ください。
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